Beyond the Silence

Sound of Science

3つめの論文第1稿、そしてブログの意味

もう5月も終わり。あっという間に6月がやってきた。こちらには梅雨はないが、夏は夕方を中心に大雨が降ることがある。まるで南国のように湿度が高い日もあってうんざりするが、日本はこんなもんじゃないと思い直す。

 

p-shirokuma.hatenadiary.com

少し前に、シロクマ先生のところ経由で、話題のエントリを読んだ。

mubou.seesaa.net

 

ニッチなコンテンツが増えれば増える程、少なくとも私は楽しい。だから私は「2016年の現在、こんな記事の需要が地球上のどこにあるんだ?という記事だろうと、気にせず書き続ける。誰が読むのかって、私が自分で読むから

 

「俺にしか書けない記事」を書いて欲しい。「あなたにしか書けない記事」を読みたい

 

「俺が!俺が楽しいから!俺にしか書けない、この記事を書いてるんだ!!!!

 

 

グサグサと刺さる文章だった。そう、ここはおもしろさも需要もないことは重々承知の上で、自分用の日記として細々と書いていくブログ。それが誰かにとって少しでも役に立ったら嬉しいので、調べたこと、学んだTips等を書き加えていくスタイル。

ターゲットは未来の自分と過去の自分 (研究者予備軍や留学希望者なども含む)。内容は非常に偏ったニッチの中のニッチ。こんな日記でも読んで頂けることがあるので、なるべくわかりやすく (可能ならば面白く)書くのを毎回目標にしたい。

 

今の進捗状況は、論文別にいうと*1

  1. 筆頭 (Equally contributed)。Published (2016/02)
  2. 共著。一度Major revisionで落ちたので別雑誌に出し直し Minor revision*2 期限1か月。自分の仕事は終わった
  3. 筆頭、第1稿。共著者に先週末添削お願いし4日*3でreturn. 速い。練り直し中
    データが少し足りなさそうなので追加実験を同時進行中
  4. 次世代シーケンサ 膨大なエクセルデータ
    24000以上の遺伝子の中からenriched geneを選別中
    エクセル初級者なので悪戦苦闘。データ抽出がOFFSET関数とMATCH関数の組み合わせで実現できた。このへんの小技はいずれまとめたい
    並行してRを勉強中。解析に使えるレベルまでもっていきたい
  5. 1.から派生した発現解析。予備データの段階。ボスが入手したknock outマウスの組織をテクニシャンが処理中

面白く書くとか言いつつのっけから箇条書きに逃げた笑。これらが全て形 (=論文)になれば理想的だが、残り期間も少ないので現実的には3. までか。4. はデータ整理を自分が中心にやって、必要な追加実験のサンプルは準備してあるので、それを同僚の北欧美人にお願いすることになるかも。実験の大半と論文書きの大半を自分がやるつもりで。5. は誰かにお願いせざるを得ないが、自分以外に技術を持っている人がラボにいないので、3. と4. が一段落したらデータを集中的に出す。4年近く留学中の友人が1st authorで6本書いたと言っていたので、ペース的には同じくらいか。あと2年延長できたら良かったが、もっと居たいと思いながら惜しまれつつ帰る頃合いが良いのかもしれない。

 

多くのプロジェクトが同時に走っているように書いたが、かなりのシングルタスク人間で、しかも回転数が低いので時間がかかっている。それでも1〜2プロジェクトが限度だった大学院生の時よりは進歩しているらしい。論文を書く段階になって初めて必要な実験がわらわらと出てくるので、その洗い出し作業をもっと早期に、そして複数回行う必要があると感じた。データがひとつふたつ足りないがために論理の瑕疵ができることはよくある。そして、追加した実験がそれをピタッと埋めるピースになるかどうかは神のみぞ知るところである。

 

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Waterfront. 春は一瞬で過ぎて夏が来た。

*1:1プロジェクト=1アウトプット

*2:よほどの事がない限りいける!

*3:この4日間だけが唯一家でゆっくりできる時間。書き物があると家での自由時間が圧迫される