Beyond the Silence

Sound of Science

留学

海外ポスドク2年目がかかる症状

http://biomedcircus.com/research_03_36.html こんなのがBioMedサーカスに載ってた。2013年5月の記事。 海外ポスドク二年目がかかる奇病「ポス二病」の七つの症状 7. 日本への情報発信とかを考えはじめる (解説)研究が順調に行ってない人に頻繁に発症する…

生物系の新大学院生にオススメしたい本/ブログ/webサイト

日本では新年度がスタートした。ここ数日でオススメ本をオススメするブームが到来しているので、そのビッグウェーブに乗るしかない。 hase0831.hatenablog.jp fujipon.hatenablog.com 偉大なる先達と同じ事をやってもしょうがないので、「生物系の新ゼミ生・…

残り時間と実験の計画と論文と

早いものでもう4月*1。日本では桜が咲き乱れていることだろう。暖冬の影響でこちらも開花は例年より2〜3週間早まるとのこと。 2014年春、留学前最後の桜。Nikon D40 + NIKKOR DX 16-85mm 年度が替わり、何かを始めたり決意したりするのに丁度良い節目だ。医…

ブログの文章、仕事の文章

今日のネタはこちらから頂きました。 hagex.hatenadiary.jp ブログの文体については色々考えた末に常体を基本としている。仕事では、論文やカルテ (ほとんど箇条書き)等の常体書式と、紹介状やメールなど敬体で書くものが混在している。世の中には様々な職種…

北米でSIMフリーiPhone SEを買い日本で使う

iPhoneSEが発表された。片手で操作可能な4インチサイズで、中身だけ高性能に。 (2016/03/23初稿、2018/07/23updated) www.apple.com 北米で発売されているiPhoneは、日本のものと違いカメラのシャッター音が鳴らないので気に入っている。別にやましい意図が…

帰国前追い込みスタート

帰国を数か月先に控え、実験がまた忙しくなってきた。忙しさに並行してブログの更新頻度があがる現象にも名前をつけなければならないが*1、いい案が浮かばない。 ボスから与えられたテーマは4つ。ノルマ (ロシア語だと最近知った)ではないが、何とか全て形に…

あれから1年、研究砂漠で何とか生きています

去年の3月は、お世話になった人たちを見送る月だった。 こちらに来てからの生活のセットアップや実験環境の立ち上げがスムーズにいったのは強力な助っ人がいたからで、渡航半年経った去年の今頃に立て続けに帰国することになった彼らを見送る時、無性に心細…

自分の時間を自分でコントロールする権利

www.goodbyebluethursday.com 宮田レイシープさんの、時間の使い方に関する記事の中で、 オフモードの時に、他者によって強制的にオンモードへ切り替えられるのが不愉快なのだ。 就業時間の前に仕事の話をしてくる人は配慮が足りない 「それって今じゃなきゃ…

帰国の予定と人生の計画について

早いものでもう3月。閏年は1日トクした気がする。 目の付けどころがシャープすぎる切り口で愛やらお金やら人生やらをぶった切る整形外科医さんのブログで、医師の人生設計について紹介されていたので言及。 整形外科医のゆるいブログ : 医者の人生プランを考…

風邪の中、プログレスミーティングの準備

数か月ぶり、もしかすると1年ぶりくらいに風邪をひいた。子供からうつされたらしい。 どの職業でもそうだけど体が資本なので、感染防御には気を使っていたつもりだったが、敵は身内にあり!ラボ内のプログレスミーティングが明日に迫り、例によってスライド…

三歩進んで二歩さがる

…のが研究の常だが、前進してるだけまだマシかもしれない。 最近はボスから年末に言い渡された遺伝子群の発現解析をするためにRNAプローブを作ろうとしている。PCRでそれらが目的の時期に発現することがわかったので、次はどこでどのように発現するかをみる…

移籍第1号

っていうのは野球やサッカー選手の話だけど、研究者の世界でも環境が変わると大変なのは同じ。 留学してきて1年半、ようやく論文がPublishされた。同僚との共著で、単独筆頭著者ではないのでちょっとアレだけど、それでも嬉しい。 よくみたらこの論文だけで4…

ついに

やっと論文アクセプトの報が届いた。このラボにきて初の論文なので嬉しい。 最初の投稿から3か月、Minor revisionを投稿してから1か月半。昔からすると相当速いほうだ。データの質・量や想定読者層からおのずと雑誌の種類・レベルが決まり、きちんとした査読…

英語力と留学 〜渡航後1年半〜

読んだ。 diamond.jp Aさん「チューさんね、ディス、サンプルね、モア イエローカラーね。モア、イエローカラー」 ダイヤモンドオンラインから引用。 恥ずかしながら、渡航後1年半近く経っても自分の英語力はこのAさんと同程度だ。たぶんリスニングに至って…

軌道修正?

研究の軌道修正の話、病院のファカルティポジションにおける日本との違いなど

地方会

ボストンに留学していて近く帰国される先生を囲んでの、北米地方会・新年会が開催された。 皆ほぼ同世代で、日本での専門領域がお互いoverlapしているので、研究に臨床にホットな会になった。研究留学の醍醐味のひとつは、こういった横のつながりを持てるこ…

仕事始め

1月4日、仕事始め。 体感気温-23℃の中、もう帰りたい病を発病しそうになりながら通勤。ラボはまだ閑散としている。セクレタリーは通常出勤しているが、サイエンティストにはスロースターターが多いのか?コーヒーを飲みつつコンピュータを起動。 去年は予備…

アイドリング

正月三が日、と日本では言うが、こちらは1月2日から通常営業。 今年は2・3日が土・日曜で助かった。 来週からは普通に子供の学校も始まり、研究室も通常業務に戻るので、休みの間に弛緩してしまった頭をそろそろ研究モードに戻さないといけない。昨年末まで…

2015年総括

日本はもう新年になったようだが、こちらはまだ大晦日。新年に向けて一年間の総括をしてみたい。 1年前のいまは、ようやく海外生活にも慣れ、ストレスをあまり感じずに日々を暮らすことができるようになった頃で、研究もようやくスタートアップが終わり、デ…

メンターシップ

この9月から、学生の指導をやることになった。はじめにボスから、メンターになる気はあるかと聞かれる。こっちでは指導する/される立場のことをメンター/メンティーといい、指導というよりも助言者のようなイメージ。必要があれば助けるが、基本的にはメンテ…

Paper work

今年終盤に入って激しくpaper workしている。 1つめのExpression paperはMinor revisionを返したので、おそらくアクセプトを待つのみ。2つめはそこそこ大きな同僚のプロジェクトに重要なFigureを提供したもので、先週Submitしたようだ。こちらは厳しいかもと…

手が止まった

研究者も人間。 誰もがさまざまな事情を抱えて生きているので、時には手が止まる日だってある。むしろ、自分の裁量で時間の使い方を決められる分、そういう負のエネルギーの影響を受けやすい職業かもしれない。 将来への不安、職場の人間関係、子供が次々に…

研究者の資質 〜メンタルの重要性と運〜

大学院時代からよく見ていた next49 さんのブログの中でも、 このエントリーは力作である。コメント欄が苦しむ院生や学部生達の人生相談室になっていて、自分が通ってきた道を思い出すようで複雑な気持ちになる。 医学部だったので卒論や修論をすっ飛ばして…

リバイス終了

先日投稿していたco-first authorの論文が、Minor revisionで返ってきた。 追加実験の必要はなく、文献の引用や考察を少し追加すればだいたいOK、というやつ。師走になって実験そのものも、それ以外も忙しく時間が十分に取れていなかったが、これだけは最優…

Rejectと再投稿

先日投稿した論文が速攻でRejectされて返ってきた。 ExpressionだけでExperiment (機能解析のこと)がないため、雑誌の掲載基準を満たさないとのことであった。数年前はこの雑誌より2つ上の雑誌でも発現解析を載せていたはずだが、時代が変わってしまった。Ex…

Submission!

たった今、このラボにきて第1号の論文がSubmitされた。 名前は2番目のEqually contributed firstだが、その辺はラボ内での色々なものがベースにあるので何とも言えない。Co-first authorのデータがおかしいところまで指摘して図表を作り直させたので、単独Fi…

ケベックシティ

カナダ・ケベック州の州都、ケベック・シティー へ週末を利用して旅行してきた。 カナダはこの週末Thanksgivingの3連休だったので混むことを想定し、夜中のうちに出発した。車で片道10時間の旅。写真は全てNikon D40 + AF-S Nikkor 16-85mm f/3.5-5.6Gで撮影…

大学院時代を超えた

本格的に実験手技が走り出して1か月、ようやく納得のいくきれいなデータが取れるようになった。 子供が生まれても碌に手伝いもせず、毎日10〜15時間実験していた大学院時代のレベルをようやく超えることができた。このプロトコルはのちに大きな変更が加えら…

英語力と留学 〜渡航4か月後〜

初の海外での年越し。2015年はどんな年になるのだろうか。去年の夏に人生で何度目かの大きな決断をしてここにやってきた。初の九州脱出が海外、しかもかなり寒い地方。生活のセットアップに2週間、ラボの物の場所や実験の勝手をつかむのに2週間。幸いなこと…

実験の密度

当然ながら、研究者の時間の使い方はそのレベルに応じて異なる。 今思うのは、大学院時代にもっと時間をうまく使えば良かったということと、例えばPIなどから見た今の自分はまだまだ時間の使い方に改善の余地があるのだろう、ということである。臨床医も研修…