Beyond the Silence

Sound of Science

論文書き書き中 〜効率の良い書き方についての記録〜

日本はGWだそうですが、こっちは絶賛仕事中ですこんにちは。

 

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週末、節句の写真を撮りにいってきましたが、子供の写真写りの悪さにガッカリ。親譲りなのでしょうがないです。写真撮影の後はお友達のBirthday partyへ。indoor playgroundで、子供達は皆楽しそうでした。アメリカーンな甘々のバターチーズケーキでした。

 

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先日同僚と共著で、IF 6.5くらいの我々の分野ではかなり良い雑誌*1に投稿した論文が、Major rivisionにデータを揃えて回答したところRejectされてしまい若干落ち込んでいるところ。これも研究者の常なので、気持ちを切り替えて次に進むしかない。ボスからは追加実験の依頼が降ってきたので、来週時間を作ってやる予定。IF4くらいのところに再投稿かな。

 

それとは別のテーマで今論文を書いている。これは去年の秋頃からやってきた実験のデータが棚上げになった後、その基礎データの一部と、最近出た良いデータを組み合わせて投稿しようというもの。ストーリーがあってそれに従って実験をして結果が出るのが理想だが、なかなかうまくいかないもので、出た結果から逆算してストーリーを組み立てることもよくある。というより、やり手の研究者ほどこの話の作り方が上手。

 

そんなこんなで、先日のconfocal microscopeの写真とかもそうだけど、データを積み上げて何とかひとつのまとまった論文にできそうなところまで来た。論文の書き方については研究者それぞれにスタイルがあるだろうが、今の自分に最も合ったやりかたは以下の通り。これも年数が経つにつれて、立場に応じて変わっていくだろう。

 

  1. 最初に大きなストーリーを描く。
  2. 関連する論文を読みこむ
  3. 仮説に基づいて基礎データを積み上げる。
  4. 論文のFigure (図表)のラフスケッチをする。MOLESKINEの無地ノートを愛用している。
  5. Figureのイメージが描ければ、必要な実験や読むべき論文が決まってくる。2〜4の3ステップは何サイクルも繰り返すことになる
  6. Figure用のデータが揃う頃に論文を書き始める。ResultsとMaterials&Methodsを先に書いて、DiscussionとIntroは後に書く。論文を書きつつ、研究所外でしか撮れないconfocalの写真などを本番用に撮る

 

MOLESKINE モレスキン カイエ プレーンノート・無地・3冊セット・ポケット・茶 ([文具])

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こうして書いてみると、まぁ普通だ。結論としては、良いデータがないと良い論文は書けない、という当たり前の話に落ち着いてしまった。他の研究者がどうやって書いているかはあまり知らないけど。。自分の中で何かをつくるときの決まりごとというか、ひとつの通過儀礼として、ノートもしくはチラシの裏にラフスケッチをするというのがある。それをやっておくのとやらないのとでは効率が全然ちがう。最終的にパワポ (自分の場合はKeynote '09)でスライド作ったりPhotoshopIllustratorで図表を作るときにも役に立つし、何が足りないのか (データとか知識とか)が可視化できる。この実験の結果がこうだと嬉しいなぁ…なんてのもここに盛り込んだりする。

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企業秘密なのでボカシ入れてるけどこんな感じ。Evernoteとかも試したけどやっぱり手書きが一番いい気がする。何かいい方法あったら教えてください。

 

自分は集中力がなくマルチタスクでもないので、ある程度まとまった時間を取らないと全然進まない。帰国までに最低でもあと2つ投稿して帰りたいので、しばらくはオーバークロックして頑張ろう。

*1:IF = impact factor, 学術雑誌の影響力指数。母集団の数も重要なので違う分野間の比較はあまり意味がない