Beyond the Silence

Sound of Science

もう食洗機がなかった頃には戻れない

 少し前に、ビルトイン食洗機を導入した。

 

Panasonicのこのモデル。

 

マジで買ってよかった!

食器洗い乾燥機を無駄と切り捨てる愚かな人達へ - 主夫の日々

子供増えると洗濯機と同等の必須家電になる。マジで買ってよかった。

2018/11/24 22:03

 

主夫さんのブログに、洗濯機と同レベルの必須家電、というくだりがあったがその通りだと思う。

 

 

子供が3人に増えたのもあって、自由な時間が相当削られているので、これまで皿洗いに費やしていた2〜30分が5分程度に短縮されることのメリットははかりしれない。

うちは混合栄養なので、3時間ごとのミルクの合間に授乳が適宜入る。掃除とか洗濯とか食事の準備とか上の子の宿題チェックとかがその隙間に入ってくるので、食器洗いの時間が数分違うだけでも時間と心のゆとりがずいぶん違う。妻も大喜びで、間違いなく今年買ってよかったものナンバーワンである。

 

実は食洗機自体は初体験ではなく、留学先のコンドミニアムには、どこ製かは忘れたけど欧米で主流の60cm幅大容量のものが備え付けてあって、皿や茶碗、カトラリー、鍋など全てぶっこんでいた。向こうでも子供が生まれて、論文書きも家でやっていたので家事に割ける時間は短い方がよく、かなり助けられた。洗剤が普通の食器洗い用とは別と知らず、泡だらけになってしまうことがよくあったっけ・・・。

 

今住んでいる家は留学前にリフォームしたので、当時は食洗機の重要性など全く感じておらず、手で洗えばいいじゃん、と思っていたのだ。あの頃の自分に喝を入れたい。

 

食洗機を前提としないレイアウトでリフォームしてしまっていたのと、そもそもの設計が20年前のものなので、キッチンのレイアウト的に選択肢があまりなかった。本当は60cm幅・大容量のが良かったけど、いろいろ調べてビルトインとPanasonicの45cm幅のものにした。キッチン狭いので扉ではなく引き出しタイプが良かった。

 

 

 

中はこんな感じ。流しで目立つ汚れを落としてから入れている。奥のフィルタを毎回掃除するだけでほぼメンテナンスフリー。中は全然汚れない。 

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洗剤はこれを使っています。タブレットの方が簡単だけど、粉の方が量の調節がしやすいので◎。

フィニッシュ 食洗機用洗剤 パウダー 詰替 900g (約200回分)

フィニッシュ 食洗機用洗剤 パウダー 詰替 900g (約200回分)

 

 

 

 

クリナップの化粧板の食洗機用パネルが、モデルチェンジ直前で残っていた。あと数か月でディスコンだったらしい。まるで最初からビルトインしていたかのような感じになったので大満足。 

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食洗機オススメです。

唯一難点があるとしたら、使う食器が食洗機対応のものばかりになってしまうこと。ほとんど入れて大丈夫だけど、耐熱性でないorエッジが鋭いガラスのものや漆器は入れられないので、iittalaの頻度が急上昇。

 

 

この記事のつづきでした。
www.aurora3373.net

 

 

大学病院の給与体系を何とかしてほしい

自分の同期にすごく優秀なヤツがいるのだが、その優秀さゆえに長期にわたる大学勤務を余儀なくされている。

本給が低いのでいくつものネーベン (外来とか当直のバイト)を掛け持ちしており、身体を壊さないか心配だ。今月も急患センターに通い詰めで、某市の救急医療はこういう疲弊した大学勤務医によってささえられている。

 

 

信じがたい話かもしれないが、大学病院の高度な医療を行っているスタッフの給与は医師の中で最低ランクである。彼らは大学の「教員」であり、文科省の管轄下で学生教育に携わるものとされていて、「研究」「診療」という他の2つの柱に対してのロイヤリティはほとんどない。

医師ではない他学部の教員より給与を高くしてほしいという主旨ではない。日本の研究力の低下が著しいことは周知の事実であり、優秀な人材が大学で研究を行うことが重要と思っているので、研究に携わる人々がもっと報われてほしい。その上で、大学病院の歪さについての話である。

 

 

教授にまで上っても、市中病院の7〜8年目医師のほうが給料は良いことが多い。況や、講師・助教 (昔で言う助手)は、外来診療、手術、病棟患者の治療、後輩の指導、学生教育に加え研究 (実験や論文執筆など含む)に忙しいにもかかわらず、きちんとした評価を受けていない。

もっと悲惨なのは「医員」と呼ばれる非常勤職員で、彼らは3月31日に一度解雇され、4月1日に再雇用される (ボーナスや昇給を避けるためだろう)。大学の規模、医局の規模、科の性質によってどのくらいこの下積み生活が続くのかは違うが、知人などは留学帰り、卒後15年以上経ってもなおこの「医員」待遇と嘆いていた。

国立大学の医学部を出て大学院博士課程を修了し、留学をして論文を書いて医学の発展に寄与した人材でさえそういう扱いなのだ。グラント (研究費)から自分の給料を支出できないシステムを改善するだけでも効果がありそうなものだが。

 

有能な人材がちゃんと (やり甲斐や名誉だけではなく報酬の面でも)評価されるようになって欲しいものである。

 

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先日行った白川水源。あまりに透明で水が見えない。

 

 

 

以下は付記。

 

大学の医師の給料が低いのは色々な理由があるだろう。そもそも財源がないというのが大きい、というかどうしようもない。大学病院は基本的に赤字である。

処置や手術などの料金は、日本全国どこの病院で受けても一律である。美味しいレストランは提供可能な体験を価格に転嫁することができるが、保険診療で縛られている日本の医療機関にはそれができない。入院費のみわずかに病院の規模によって傾斜がつけられているが、高度な医療にはマンパワーも設備投資も必要なので、重症患者の集まる大学病院ほどコストがかさむ。

入院の医療費は包括医療というシステムのため、この疾患には医療費はいくら、と日数毎に決まっており、薬剤や検査はその日数毎の医療費に含まれてしまうため、精密検査をしたり、患者の希望に応えるためたくさん検査や処置をするとそのコストは全て病院の持ち出しになる (手術や高価すぎる新薬等の出来高算定になる例外はある)。

保険診療の限界が叫ばれているが、日本がバリバリ経済成長してパイを増やすしか、現在の制度を維持しつつ上記を解決する方法はない気がする。